変換効率

変換効率とは

光はエネルギーを持っています。
真夏の太陽光で、1平方メートルあたり約1キロワットのエネルギーを持っています。
太陽電池に照射された太陽光のエネルギーのうち、何%を電力に変換できるかを、変換効率という値で表します。

世界基準

この変換効率はソーラーシミュレーターで発生させた疑似太陽光を用いて測定されます。
この時の光の強度やスペクトル、温度などの測定条件は世界共通の測定条件として定められており、基準状態(STC)と呼ばれます。
変換効率は気温などの設置条件によっても変化しますが、特にこのSTCで測定された変換効率が、モジュールの絶対性能を表す指標として用いられます。
太陽電池は通常、電力制御回路により取り出せる電力が最大になる条件(最適動作点)付近で利用されます。
最適動作点における出力が最大出力で、STCにおける最大出力を太陽電池に照射された光のエネルギーで割ったものが変換効率となります。

コストについて

変換効率は面積あたりの発電量に比例し、太陽電池の種類によって大きく変わります。
そして同じ変換効率ならばより安価に、同じ価格の太陽電池ならばより高い変換効率へと、技術開発も年々進んでいます。
それぞれの太陽電池は市場ニーズに応じ棲み分けながら、性能の向上と共に市場でのシェアも今後変わっていくでしょう。
太陽光発電はより高い性能を求め、世界での競争も激しさを増しています。
しかし太陽電池の発電コストは、変換効率だけで決まるものではありません。
太陽光発電は運転用の燃料コストが一切不要な発電です。
このため運転用燃料が必要な発電方式と異なり、変換効率向上が常に最重要のコスト削減の手段であるとは限らないのです。